細胞活性化療法

細胞の始まり

『幹細胞』という言葉を近年、よく耳にするようになりました。『幹細胞』とは一言で申し上げるならば木の『幹』の如く、あらゆる細胞達のもととなる細胞のことを指しています。私たちの体はおよそ60兆とも100兆ともいわれる“細胞”の集まりです。そして、その始まりは『受精卵』というたった一つの細胞なのです。その細胞(受精卵)が2個に分かれ、4個に分かれ…と繰り返し分裂していくうちに莫大な数の細胞の集まり → つまり、“私たち”になります。細胞がどんどん増えていく過程で、各々が役割を持たされ、細かいグループに分かれていきます。

Aグループは血液を体に循環させる → 血管や心臓になる
Bグループは体を動かす、熱い、冷たい、痛いなどの感覚をまとめる → 脳神経になる
Cグループは体を支えるためにカルシウムを取り込んで固く丈夫になる → 骨になる

このように、グループに分かれていった細胞達は各々の持ち場でその役割を全うしています。こうして私たちは日常生活を何気なく送ることが出来ています。そして、逆を言うとこの“細胞”達になんらかのトラブルが起こることで、私たちはケガをしたり、病気になったりするのです。

細胞活性化療法とは?

では、本題の『細胞活性化療法』についてご説明致します。まず、細胞活性化療法の主役になるのは『ヒト脂肪由来幹細胞培養液』と呼ばれるものになります。これらは文字通り『幹細胞』が作り出す成分を凝縮したものになります。“細胞の始まり”である幹細胞は、傷付いたり、壊れて機能を失ってしまった組織や臓器の細胞を修復したり、その細胞と置き換わったりして機能を“再生”させる力もあります。我々人間は、自分以外の存在とコミュニケーションを取る際に、言語や、音、表情、匂いなど、様々な手段を使っていますが、“細胞”も我々と同じく、他の細胞との連携を取る際にコミュニケーションの手段を持っているのです。

それが、様々な“成長因子”や“サイトカイン”と呼ばれる情報伝達物質になります。幹細胞が作り出す成分、『再生の秘密』とは、この成長因子やサイトカインにあります。成長因子やサイトカインは、数百種類以上の成分があると言われており、細胞達はこの成分たちを使って、様々なコミュニケーションを取っており、それが私たちの体の環境を維持してくれているのです。細胞活性化療法とは、その“サイトカイン”や“成長因子”を定期的に補うことで細胞の活性を高いレベルに維持し、心と体を良好な状態に保つ方法です。